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雨漏り・ひび割れを防ぐ!コンクリート防水の必要性

雨漏り・ひび割れを防ぐ!コンクリート防水の必要性
建物の耐久性を保つために、コンクリートを保護する目的の防水は欠かせません。湿気や水漏れは構造物の劣化を引き起こし、大きな修繕費用を伴うことも。この記事では、コンクリートに対する防水の基本と施工方法を解説し、長期的な安心を手に入れるための知識をご紹介します。
コンクリートの防水工事とは?
コンクリートに対する防水工事は、湿気や水の浸入を防ぐために行う施工です。主に防水材や防水シートを使用し、水の浸入経路となるひび割れ(クラック)や空隙をシャットアウトします。適切な工事により、建物の耐久性を高め、長期的な保護を実現します。特に水分の浸透によって引き起こされる鉄筋の錆発生やそれに伴う構造の劣化を防ぎ、安定したコンクリート状態を保つために必要な工事です。
コンクリートに防水工事を行うことのメリット3選
雨漏りの防止
コンクリートには微細なクラックがあり、水が浸透しやすい状態のものもあります。特に地下や屋上、外壁など自然環境に晒される場所はコンクリート内部のコンクリートの中性化や鉄筋の腐食やひび割れを引き起こす可能性があります。これらの問題を未然に防ぎ、建物の構造を防水工事によって守ることができます。
耐久性の向上
防水工事により、雨水や水分の浸入を防ぎ、カビなどのリスク発生を抑えられます。これにより、住環境が快適で安全な状態が保たれ、コンクリートの中性化を最小限に抑えることができ、経年に渡って劣化する表面をコーティングすることによって、雨水や水分の浸入を防ぐことができ、建物の利用者健康を脅かすカビの発生などをおさえることが実現出来ます。これにより、古くなったコンクリートの表面も保護されることで、外観のリフレッシュにも繋がります。
ただし、保全工事を行わないまま放置すると後から大きな費用がかかることも場合によってあります。
居住空間の安全
湿気が残るとカビなどのアレルゲンが発生し、利用者の健康にリスクを与える可能性があります。定期的な防水工事・外壁工事によって、その問題を抑制し、住環境は快適で安全な状態が保たれ、建物の美観も守られます。
実はコンクリート防水方法は4つある
塗膜防水
防水材をコンクリートの表面に塗布し、被膜を形成して水の浸入を防ぎす。施工が比較的簡単で、平滑な仕上がりになるため、美観を保ちながら防水効果が発揮されます。屋上や建物の外壁などに最適です。
シート防水
ゴム系や塩ビ系などの防水シートを床(スラブ)や立ち上が等に張りつけます。高い耐久性と柔軟性を持っており、水圧がかかる場所に適しています。屋上やバルコニー、水回り等に最適で、広域な面積でもシート形状が変わらない限り強力な防水効果を発揮します。
浸透性防水
特殊な防水材をコンクリートに混ぜ込むタイプと表面に塗布し、内部からの浸入を防ぐ2つの条件が重なると表面のひび割れや摩耗に強いのが特徴的な工法です。
水路となっている経路閉塞が起こり、水を内部で塞ぐ仕組みになっているため、表面的な防水だけでなく、コンクリートそのものの防水性を高めることが可能です。
注入防水
コンクリートのひび割れや隙間に圧力充填して、防水層を新たに形成する工法であり、大小様々な隙間を対象にすることが出来ます。局所的な補修や全面改修に用いることが可能で、既存の構造物にも適用できます。
水路に直接注入するため、ピンポイント漏水対策が可能なため、急な漏水にも対応できます。
失敗しないコンクリート防水施工の決め方
使用目的を考慮する
施設や構造物の使用目的に応じて、防水方法を選定することが重要です。たとえば、地下室や貯水槽などの水圧がかかる場所では、防水性が高く、耐水性に優れた施工方法が求められます。これには、防水コンクリートや浸透性防水が適しています。一方、屋上や外壁など、比較的水圧がかからない場所では、ウレタン系やアクリル系などの塗膜防水が近年多くなっており、さらに効果的です。
構造物の状態を確認する
ひび割れや劣化の程度をチェックし、適切な補修が必要です。局所的な問題には注入防水が有効ですが、全体的な防水が必要な場合は塗膜防水やシート防水も視野に入れましょう。
施工の難易度とコストを検討する
施工の手間や材料費、工期を比較し、予算に合った工法を選びましょう。たとえば、防水コンクリートは打設時に防水性を持たせるため、高度な技術と慎重な施工が求められ、初期コストが高くなる傾向があります。対して、浸透性防水や塗膜防水(ウレタンやアクリル)は施工が比較的簡易であり、コストも抑えやすいです。予算や工期に余裕がない場合は、施工が簡単でコストパフォーマンスの良い方法を選ぶと良いでしょう。
長期的なメンテナンスを考慮する
メンテナンスのしやすさも重要です。塗膜防水は定期的な再塗布が必要ですが、シート防水は比較的長持ちするなど、施工方法によってメリット・デメリットがあります。
専門家に相談する
現場の状況、コストパフォーマンス、施工方法の適切さ、法規制への適合、品質保証とアフターサポートなど、多くの要素を総合的に考慮する必要があります。専門家に相談することで、これらの要素をバランスよく考慮した最適な施工方法を選定することができ、長期的に安定した防水効果を得ることが可能になります。防水工事は重要な投資であるため、専門家と共に適切な選択を行い、確実な施工を進めることが大切です。
コンクリート防水の注意点
下地の状態確認
コンクリート防水の効果を最大限に引き出すためには、下地が重要です。表面の汚れ、油分、凹凸を取り除き、均一で乾燥した状態に整えることが必要です。下地不良は防水効果を損なうため、しっかりとした下地処理が必要です。
適切な材料選び
使用する防水材は、環境への配慮も大切です。最近では、環境に優しい成分で作られた防水材料が増えており、VOC(揮発性有機化合物)を含まない材料や、再生可能資源を使用した材料が注目されています。また、施工時の安全性にも気を配り、人体に害のない材料を選ぶことが求められます。環境に優しく、かつ安全性の高い材料を選ぶことで、施工後の安心感が得られるだけでなく、企業の社会的責任も果たすことができます。
定期的な点検とメンテナンス
コンクリート防水は一度施工すれば永久に防水効果が続くわけではありません。防水工事後は定期的な点検とメンテナンスが必要です。特に、ひび割れや劣化、塗膜の剥がれなどが発生すると、防水機能が低下する恐れがあるため、早期に問題を発見し、適切に対処することで、長期にわたって効果的な防水を維持することができます。
まとめ
コンクリート防水は建物の耐久性を高め、水漏れや劣化を防ぐ重要な工事です。施工方法や材料選び、専門家のアドバイスを受けて適切な防水対策を行うことで、長期的に安定した防水効果を得られます。お困りの際には、まずはご相談ください。