屋上駐車場の防水改修|よくある漏水原因と正しい対策、やってはいけない修繕とは?

屋上の駐車場(夕方)

商業施設の屋上駐車場では、防水層の劣化による漏水トラブルが年々増加しています。

この記事では、よくある漏水箇所や原因、避けるべき修繕方法、そして施設運営に配慮した最新の防水改修法をご紹介します。

目次

屋上駐車場の仕上げ種類と現状

工事現場で握手する男性

主にS造(鉄骨造)やSRC造(鉄骨鉄筋コンクリート造)で構成されている広大な床面積を保有する商業施設の屋上駐車場は最終仕上げが大きく分けて2種類あります。

  • 保護防水の上に押えコンクリートまたはアスファルトコンクリート仕上げ
  • FRP+硬質ウレタンによる仕上げ

私は仕事上、全国で多数の屋上駐車場から階下に漏水している物件を見ていますが、特に①の「保護防水+アスファルトコンクリート」仕上げが多く見られます。

おそらく、新築時にコスト削減と短工期の両方の視点から採用されていると思います。

防水層の劣化とその原因

設計する男性2名

新築時から現在に至るまで、防水層の劣化は著しいはずです。

広大な屋上駐車場は利用される方も多いと思いますが、とにかく満車が付き物で利用車両の往来が頻繁で「保護」されている防水層への影響も少なくないと感じます。車両往来に伴う建物の揺れ、夏場の高気温、走行による振動、水はけなど、どれをとっても防水層へのダメージは著しいです。

とはいえ、それを見越した建設会社の優秀な監督の配下で、優良な防水メーカーと材料を熟知した工事業者が問題点をクリアして竣工に辿り着いたから現存しているとも言えます。ただし、通常の建物と違い経年劣化のスピードは「光陰矢の如し」ぐらい早いはずです。

そうでなければ、KANA TECHSが全国あちらこちらと防水の相談を受けることはありません。

よく見られる漏水箇所「あるある5選」

天井からの水漏れ

漏水に多く見られる共通点は複数ありますが、代表的な「あるある」を5つセレクトします。

  • 屋上駐車場に出入りするための塔屋(PH※ペントハウス)
  • 駐車スペースより車路(駐車スペースよりもダメージ大)
  • 太陽光発電パネル設置によって増設された基礎周辺
  • グレーチングやドレンなど排水設備まわり
  • スロープと平面の接続箇所付近

特に②については、「そこから漏水!?」レベルなので黙って全面防水改修を速やかに計画し明日にでも実施したほうが良いと、極論を交えた感想です。

③は基礎を増設する際に発生したいわゆる人の手による「不具合」の可能性が非常に高いため、やはり全面改修をお勧めします。

①については、どうしても入隅、出隅が多くなる場所なので構造力学的にも脆弱しやすいためそれに見合った適正な是正を検討して実施するのが賢明です。

④、⑤は防水層の破断、接着箇所の老朽が考えられるのでこちらも①同様に検討を重ねて対応するのが最善です。

避けたい改修方法とその落とし穴

木造の床の水漏れ

時々、目と耳を疑いたくなるような他社(大手ゼネコン含む)の是正工事実施内容に思わず爆笑したくなる気持ちを抑えながら「取り返しが付かなくなる前に私を呼んでください。」と一生懸命祈っています。

漏水箇所直上の既存アスファルトコンクリートを斫って撤去し、防水層を一部切り取って上から新しい防水シートをかぶせる。
※ごはんの上にラップをするようなイメージです。

他には、漏水している直上のアスファルトコンクリートや押えコンクリートの上に直接塗膜防水を塗る。これは構造を考えればわかることですが、かなり危険なにおいがするサイコな方の発想です。

求められる改修条件と最適解

ポイント

広大な駐車場を保有する商業施設運営会社様から来るリクエストは主に7つ

  • 駐車場を極力、全面閉鎖したくない
  • 騒音による近隣住民への負担をかけたくない
  • 高いコストをかけたくない
  • 階下のテナントに迷惑をかけたくない(防水工事、失敗するな)
  • スロープを止めたくない
  • 土日祝日とイベント時は開放したい
  • なにかあったらすぐ対応して

この7つの項目を全部「わかりました」と即答するのはとても難易度が高く敬遠されがち事案です。
商業施設運営会社様、申し訳ありませんが事実です。

KANA TECHSの特殊止水で解決

ただし、現在1つだけ方法があり、KANA TECHSの特殊止水(※商標登録 第6045596号)による防水工事を採択すれば商業施設運営会社様のリクエスト+αが解決できます。

流動性の高い防水材を圧力充填し、防水層内で起こる雨水の移動や浸透を防止し漏水をシャットアウトしていきます。音の出る作業を朝の営業時間前に行うことも可能です。

特殊止水の7つのメリット

天秤

特殊止水によって得られるメリットは7つあります。

  • アスファルトコンクリートや押さえコンクリートを捲らない(産廃軽減
  • 駐車場の閉鎖不要
  • 施工完了後すぐに走行駐車可能
  • スロープは片側通行でOK
  • 計画的全面改修を12か月~60か月で進められる
  • 緊急防水工事にも保全工事にも全く同じ工法で一括管理可能
  • 作業は平日8:00~16:30

※営業開始前に大きな音の発生する作業を行うことが可能です。
※映画館が併設されている場合は協議が必要です。

まとめ | まずは相談

サマリー

とにかく、屋上駐車場からの漏水でお困りの方はまず付き合いのある建設会社の担当を呼んでみて「4.やってはいけない是正を選ぶ大多数の建設関係者」のカテゴリに入るか否かをよく見極めてあやしいな?と思ったら次こそ迷わずKANA TECHSにご連絡ください。

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