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外壁改修の基礎知識|はじめに知っておきたい工事の目的と流れ

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目次

外壁改修工事とは?基本知識を解説

建物の維持管理は、企業や施設運営における資産戦略の一環です。とくに外壁改修工事は、安全性の確保だけでなく、ブランドイメージの維持やトラブル予防にも直結する重要な業務といえます。管理組合はもちろん、商業施設・駅・工場・オフィスビルを運営する担当者に向けて、外壁改修の基本的な知識、工法、費用、進め方をわかりやすくまとめました。中長期の修繕計画立案にも役立つ情報をお伝えします。

外壁改修と外壁塗装の違い

外壁塗装は表面の塗り替えを目的とするのに対し、外壁改修は下地補修・防水・シーリングなどを含む“本質的な修繕”です。単なる見た目の改善ではなく、構造や性能の回復を目的とするのが改修工事です。

外壁改修工事の主な4つの目的

雨水の浸入を防ぐ(防水性の確保)
外壁のクラック(ひび割れ)や劣化を補修する(安全性の確保)
建物の美観を保つ(景観・住環境の改善)
劣化の進行を防ぐ(維持管理コストの抑制)

改修が必要になるタイミングとは

外壁改修の目安は築10~15年ごとです。
以下のような症状が見られたら、診断を検討しましょう:
外壁にクラック(ひび割れ)がある
塗膜が剥がれている・色褪せている
タイルの浮き・剥がれ・落下がある
シーリングが割れている・硬化している
雨漏りや結露が起こっている
鉄部がサビている

外壁改修工事の主な工法と特徴や留意点(注意点)

シーリング打ち替え・増し打ち工法

建物の継ぎ目(目地)に充填されているゴム状の素材(シーリング)を交換または打ち増しする工法。水の浸入や外壁の動きに対する耐久性を向上させます。

クラック補修(ひび割れ補修)の種類

シール工法:クラックにシーリング材(コーキング材)を充填します。主に幅の広いクラックに用いられます。
樹脂注入工法:クラック内部にエポキシ樹脂などの補修材を圧入し、構造の一体性を回復させる方法です。構造クラックや深いひび割れに有効です。
表面仕上げ補修(ヘアークラック対応):幅0.3mm未満の微細なクラック(ヘアークラック)に対して、表面を専用塗材などで覆う工法です。美観の維持や劣化の進行防止が目的です。
劣化度合いによって工法が変わります。

下地補修の方法と注意点

モルタルの浮き・欠損部分は斫(はつ)り・樹脂注入などで補修します。補修の精度によって、仕上げの美しさと耐久性が大きく変わります。

防水工事(塗膜防水・シート防水など)との関係性

外壁改修とセットで防水工事(屋上・バルコニーなど)を実施するケースが多く、同時施工により足場費用の節約が可能です。

金額だけでは語れない!外壁改修費用を左右する工法と要素

建物の規模別(集合住宅・ビル・工場)

中規模マンション・アパート:集合住宅では足場の設置や住人対応が必要になり、工程が複雑になります。共用部の劣化状況も影響し、調査・準備の段階からしっかりとした計画が求められます。
大規模マンション・ビル:規模が大きいほど工期も長くなり、安全対策・施工管理・工法選定などの要素が増加します。
工場・商業施設:稼働中の施設では、営業や生産に支障を出さない工事スケジュールが必要です。仕様や素材も特殊なことが多く、専門的な対応力が求められます。

劣化の度合いと補修範囲による変動

劣化が進行している場合、補修費用は大きくなります。目視だけでなく、赤外線調査などの精密診断の実施も重要です。

工法別

シーリング打ち替え:外壁の目地やサッシまわりの古いシーリング材を撤去し、新しく充填します。作業範囲が広くなると手間が増え、足場の有無も費用に影響します。
クラック補修:ひび割れの大きさや深さに応じて、シール工法や樹脂注入工法などで対応します。構造的な補修ほど技術が必要で、コストも高くなる傾向です。
塗装工事:塗料の種類や施工面積、下地の劣化状態によって費用は大きく変わります。美観回復と保護の両立を目指すため、下地処理も重要な工程です。
防水工事:屋上やバルコニーなどの防水層を改修します。防水層の種類(ウレタン・シートなど)や施工条件により、費用や工期に差が出やすい工種です。

足場・仮設工事などの付帯費用

足場は安全管理や作業効率にも直結する重要な要素のため、建物の形状や規模により金額は変動します。

外壁改修工事の進行スケジュールと工程

調査・診断から工事着工までの流れ

①劣化診断・調査
②改修設計・仕様検討
③見積もり・施工業者の選定
④総会での承認・周知
⑤住民や使用者への工事の周知・着工準備
となることが多いです。

改修工事の一般的な工程と日数

足場設置から仕上げ・検査まで、約1〜3か月程度。建物の規模や形状、工事内容、実施時期、気象条件によって変動します。

天候や立地条件による工期の違い

海沿いや高層階などでは、風や湿度の影響で工期が延びる場合があります。

外壁改修工事で注意すべきポイント

居住者さま・利用者さま・近隣住民の方々への事前説明と配慮

外壁改修工事では、騒音・振動・臭気などが発生するため、居住者さま・利用者さま・近隣住民の方々・従業員・近隣への事前説明と配慮が不可欠です。理解と協力が工事の円滑な進行を支えます。
工事説明会の開催や張り紙、掲示板での情報共有、洗濯・騒音・ニオイへの注意喚起なども必要です。

工事中に発生する可能性のあるトラブル

工事中は、居住者さまや利用者さま、近隣の方々のクレーム(騒音・臭気など)や天候不良による工程遅れなどが発生します。

アスベストや建材の安全性確認

築年数によってはアスベスト含有の可能性があるため、事前調査と適切な処理が必須です。

外壁改修工事の業者選びと見積もりのコツ

良い業者を見極める3つのチェックポイント

施工業者を選ぶ際は、マンション改修の実績があるか、建物の調査から工事まで一貫して対応できるか、資格を持つ担当者がいるかなどを事前に確認しましょう。

相見積もりの取り方と比較するべき項目

相見積で業者を比較する際は、工事内容や単価が明確に示されているか、使用材料の品質、工期や作業の進め方が丁寧に説明されているかを確認しましょう。

アフターサービスや保証内容の確認

保証年数やアフター点検の内容を事前に確認し、口約束で終わらせないように注意しましょう。

助成金・補助金を活用して賢く工事

国や自治体の制度紹介

外壁改修などの工事では、国や自治体が補助金や助成金を用意している場合があります。対象条件や申請時期を事前に確認することで、費用負担を軽減できる可能性があります。

対象になる条件と申請の流れ

着工前に申請が必要な場合が多く、工事計画と申請スケジュールを合わせて検討する必要があります。

知っておきたい補助金活用のポイント

専門家のアドバイスを受ける:補助金の申請手続きは複雑な場合があります。専門家に相談することで、適切なアドバイスを受け、申請漏れやミスを防ぐことができます。
必要書類の準備:申請には見積書や工事計画書、事前調査結果などが必要です。事前に必要書類を整理しておくとスムーズに申請できます。
申請要件と期限の確認:補助金には申請条件や期限があります。申請対象となる工事内容や施設の条件をしっかり確認し、余裕を持って申請を行いましょう。

まとめ|外壁改修工事は「診断」と「計画」が成功のカギ

外壁改修工事の成功には、正確な診断が欠かせません。劣化具合や損傷の程度をしっかり把握することで、最適な工法や修理方法が選べます。その後、計画的な施工計画を立てることで、工期や費用の見積もりが明確になり、スムーズな進行が可能になります。診断と計画がしっかりしていれば、無駄なコストやトラブルを避け、質の高い仕上がりを実現できます。

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